最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)586 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人山崎勝喜、同能勢政世の上告理由第一、二点について。
論旨は原審のした証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、上告適法の理
由とならない。
同第三点について。
その一も原判決が認定した熊本県内における杉立木の適正伐採期に関する事実の
認定を争うに過ぎず、適法な上告の理由とならない。
その二は原判示損害賠償額の算定を非難するものであるが、本件は杉の造林に関
するものであり、原判決は特別の事情のない限り杉立木の所有者は適正伐採期まで
これを成長せしめた後に伐採するのが最も利益であるところから、利益の最も多い
方を選び、適正伐採期まで待つてこれを売却伐採するのが通例であると判断したう
え、本件杉立木の適正伐採期における交換価格に相当する額をもつて本件損害の額
としたものであることは原判文上あきらかであつて、右はもとより上告人の予見し
得べきところであるとする判旨であり、被上告人において原審において同旨の主張
をしたものと解すべきは弁論の全趣旨に徴しあきらかであるから、この点に関する
論旨は採用することができない。また、上告人において右予見不能であるとの論旨
は、右原判決の事実認定を争うに帰着し、採用することはできない。(なお所論一
八万円は五四万円の一部であることは明瞭であるから、二重利得云々の主張も理由
がない。)
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
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最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
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